空き家対策特別措置法とは?
空き家対策特別措置法とは
平成30年の住宅・土地統計調査によると、日本全国で空き家率は13.6%(846万戸)と過去最高の数値となりました。
その中、空き家問題を解消するべく制定されたのが、空き家対策特別措置法(空家等対策の推進に関する特別措置法)です。
空き家対策特別措置法により、空き家とその所有者に対して市町村が直接的な指導を行うことが可能となったため、元々空き家を所有している人だけでなく、今後相続などによって所有することになる人も注意が必要です。
詳細
適切な管理が行われていない空家等が火災、衛生、景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており、地域住民の生命・身体・財産の保護、生活環境の保全、空家等の活用のため対応が必要(第1条)
空き家対策特別措置法が制定される以前は、自治体が独自で空き家条例をつくるなど、個々の対策が行われていましたが、法的効力がなく、最終判断は所有者にゆだねられていました。
しかし、空き家対策特別措置法が施行されたことにより、管理が適切に行われていないと思われる空き家に対して自治体が調査を行ったのち、問題があると判断された空き家においては「特定空家」として指定し、所有者に管理を行うよう指導したり、状況の改善を促したりできるようになりました。
さらに、これまでは空家の場合でも、所有者の許可を得ていなければ敷地内に立ち入ることができませんでしたが、空き家対策措置法では、管理がされていない空家に対しては、自治体の職員やその委任した者が敷地内へ立ち入って調査ができます。
特定空家について
市区町村の職員や委任を受けた建築士、土地家屋調査士などによる立ち入り調査が行われ、空き家対策特別措置法に基づき、対象となる住宅が以下のような状態にあると判断された場合、問題のある空き家として「特定空家」に指定されます。
・倒壊など著しく保安上危険となる恐れがある状態
・著しく衛生上有害となる恐れがある状態
・適切な管理がされていないことによって著しく景観を損なっている状態
・その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態
「特定空家」に指定された場合には、空き家に対して勧告に留まらず、命令として指導が行われ、状況によっては過料や行政代執行の方法により強制執行が行われる場合もあります。
また、所有している空き家が特定空家に指定されたのち、指導を受けたにも関わらず空き家の状態が改善されない場合、国から勧告が出され、固定資産税の住宅用地特例から除外されることがあります。
その場合、税金の負担が重くなってしますので、改善が難しい場合は空家を解体するか、可能であれば売却も含めて検討しましょう。
空き家には適切な管理を
空き家を所有している、または所有することになる人は、景観を損ね、近隣住民の迷惑にならないように空き家の管理をしっかり行うようにしましょう。
また、空き家を使用する目処が立たない場合は、管理会社を利用したり、売却したり、解体など指導を受ける前に対策をとるようにしましょう。
空家管理にお悩みでしたら当社までご相談ください。
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